イルカの個体識別

2023.4.1 最新情報 https://dolphin-lab.com/2023/04/01/post-3330/

個体識別とは

野生のイルカは、基本的に群れで集団生活をしています。そのイルカたち一頭一頭の特徴を調べて、見分けるようにできることを、専門的な用語で【個体識別】と言います。

世界中の海で、イルカやクジラの個体識別研究が行われ、生態研究を始めとしたあらゆる分野で応用されています。一般的に、イルカは背びれで、大型の鯨類(ザトウクジラなど)は、尾びれの裏の模様、そこからさらに身体の傷やアザなども指標として識別され、情報共有し、データとして蓄積させていきます。
クジラはこちらを参照
ザトウクジラ個体識別研究 沖縄ちゅら島財団

個体識別をする目的は、ある1頭のイルカの成長過程を研究するだけにとどまらず、その生態、群れ、環境、移動、病気やケガなどあらゆる範囲に及び、また他の地域との違いや、地球規模での移動や、影響などなど数え上げたらきりがないほどです。さらに人間と同じかそれ以上と言われるイルカの知能や社会性などの研究は、人の生活にも多いに関係しています。(イルカのエコロケーションの研究は最先端テクノロジーに影響!)
さらに、研究手法もどんどん進化していて、背びれ認証ではAI導入されはじめました。

ニックネーム
(他の地域の例)

イルカが個体識別されると、学術研究に利用されるためにナンバリングされたり、なんらかの規則性に基づいたラベルがつきます。
たとえば 2000-A.0012(2000年に天草で12頭目)など!?
全国、あるいは世界的な共通基準はないので、研究者や研究室によってその “タグ” はいろいろだと思います。

識別されたイルカ、あるいはある地域で特徴的なはぐれイルカには、そのあとにニックネームがつきます。
(多摩川に出没したアゴヒゲアザラシに「たまちゃん」というニックネームがつき(2002年頃)、人々に親しみをもって知られていったような例もあります)

世界的に有名なのは、「イルカのジョジョ」

日本で有名なのは、圧倒的に御蔵島です。御蔵島ではほぼすべてのイルカが個体識別され、世代をこえて調査研究が継続されています。

天草のイルカ

現在、天草には約150~200頭の野生のミナミハンドウイルカが定住生息しています。

研究レベルで識別はされているようですが、天草市にはそのデータがありません。
というわけで、イルカラボ独自で個体識別をはじめることにしました。
そして、2019年からニックネームをつけ始めました。
ネーミングについての記事(2019年)
れいわ
https://dolphin-lab.com/2019/04/05/post-779/
とらい
https://dolphin-lab.com/2019/11/06/post-1592/
せんす
https://dolphin-lab.com/2019/11/26/post-1704/

ネーミング済みのイルカ

*2021年10月現在

れいわ

とらい

せんす

ピース

あみゅー
イルカの個体識別 あみゅー

おとあ
イルカの個体識別 おとあ

ぴっく

タイガー
イルカの聖地 天草 個体識別 タイガー 背びれ

個体識別活動への参加

天草イルカラボでは、一緒に研究をする仲間を募集しています(*^_^*)
子どもから大人まで、1日観光体験から、地域の子どもたち、あるいは研究室、学生さんなど、興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
ニックネームも募集していますので、「ぜひつけたい!」という方は、理由や情熱!をぜひ届けてくださいね。お待ちしています!

2022年度 【天草イルカ調査室】個体識別研究により 130頭の識別ができています

お問い合わせ

天草イルカラボ
メール:info@dolphin-lab どっとこむ
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