9.13 篠原先生をお迎えし勉強会が開催されました
願っていたような!企画が開催されました。題して
「イルカと人との共生」に向けた海の環境に配慮した観光事業についての勉強会
講演「鯨類のウォッチングでルールが求められる理由」
講師 篠原正典氏 (帝京科学大学 教授)
天草市では、「人にもイルカにも優しい海の実現」を目指し、2022年度より天草イルカ調査室の事業がはじまりました。
その理念に基づき、少しずつ様々な活動を行っています。
そのなかで、市の展望に賛同してくださったイルカウォッチングの事業所さんたちも、事業者チームを結成し、環境に配慮した事業について動き出したところです。
天草市:https://amakusa-dolphinsharmony.jp/
とても嬉しい( ;∀;)
水面下でたくさんの方々が奮闘し、天草の未来に必要なテーマについて講演会が開催できることになりました。これは本当に、本当に、大きな一歩だと思いました。
とても嬉しい( ;∀;) 2
篠原先生は、私もとてもお世話になっている専門家、教授であり、鯨類界の第一人者のお1人です。有難いことに天草の観光事業にも関心をいただき、こうして来て下さることになりました。
とても嬉しい( ;∀;) 3
篠原先生 https://www.ntu.ac.jp/…/kyoin/seimei/kankyo/shinohara.html
前日入りしていただき、まずは一緒に調査船に乗ってイルカたちに会いに行きました
ところで先生いわく、天草のイルカたちは・・・
とっても鼻息が荒い
そうです(笑)
改めて言われてみれば、たしかにそうです!他の地域でみてきたイルカに比べると・・・納得です。ただ、ほかの地域では、いつもこんなにそばにずーっといてくれることもないので、実際にどうなんでしょうか。近くて数が多いからの可能性もある?かな。でも、天草のイルカたちは、ほとんど寝ているようなプカプカしているだけのときも、確かにブローは強い気もします。面白いですねー 鼻~気管~肺の構造や生理が気になるところです。
このあと、観光船にも乗船され、地域の様子を視察。そして、午後に打合せをして、本番の勉強会となりました。
30名以上の方々が集まり、会場は満席以上。地域の皆さんいがいにも、学生さんや、観光事業にたずさわる関係者の方々も来てくださっていました。
内容はというと、イルカ(クジラ)にまつわる世界の話し、小笠原や御蔵島の話しなど、とにかくわかりやすいし、面白い!たとえば
島国である日本は、本来、全国の沿岸~沖合~外海とどこにでもイルカやクジラがたくさんいたそうです。ですが、湾岸工事、気候変動、乱獲、混獲、ストレス、磯焼け、化学物質などなど、いろいろな理由でどんどん生息場所が減っていきました。現在では沿岸性のイルカは、数えられる程度の地域にしかいないことが現状です。とくに定住型となると数か所です。天草の海にいるイルカたちがどれだけ貴重であり、メッセージをもっているのか、ということを改めて実感しました。
数字で解説してくださったことは、またさらに興味深かったですね。衝撃を受けた人もたくさんいたかもしれません。
過去の学術データや、世界の他の地域の例もたくさん教えてくれました。
世界的な潮流として、水族館での飼育は禁止、野生のイルカ・クジラとのスイムはルールがますます厳格化しているのが現状です。(日本はおくれている)ウォッチングについては、様々な地域でその特性にあった方法が試行錯誤で行われています。(陸からのみ、あるいは定点カメラからの観察などもある)
こんな感じで、色々な事例を解説していただきました。
今回は勉強会であり、まずは国内外の事情について学ぶことがメイン。先生から提案があったり、現状のルールについての協議はしていません。人にもイルカにも優しい海の実現にむけて、私たちが求められている視座、そして行動とは。まずはこのような勉強会を通じて、「で、今後天草はどうしていくのか」ということに続いていくと思います。
本当にとてもとても貴重な勉強会となりました。(有料コンテンツで動画配信したいくらい!)
篠原先生、ありがとうございました!!!!!
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