天草の野生イルカについて、個体識別調査を実施 177頭の識別ができました。

天草の野生イルカについて、個体識別調査を実施 177頭の識別ができました。

野生のイルカを一頭一頭見分けることを「個体識別」と言います。野生動物の調査や保全、学術研究、環境教育などの様々な活動に展開していくための基礎情報となります。
詳しくはこちらをご覧ください → https://dolphin-lab.com/identification/

イルカの識別では、主に背びれの写真を撮ってそれをひたすら既存データと比較、目視確認することが主流です。しかし現在では、自動化ツールがオンライン上にあります。残念ながら私は完全に使いこなすことができないので、従来の方法をとっています。
ちなみに、とんでもない量の写真データをひたすらひたすら鑑別していくので、信じられないくらいの時間がかかっています。非効率ですね、おはずかしぃ~

タイトルにもありますが、3年間の調査を経て、177頭の識別が終了しました。調査初年度は130頭の識別だったので、プラス47頭となりました。

さて裏事情ですが、実際には180頭以上のイルカの背びれを “把握” しました。しかし(177頭以降は)確実な “識別済み” といえるデータ数としては足りませんでした。というわけで、残念ながらキリのいい数字にはなりませんでした。

この調査では、宮崎大学から有志の学生さんたちが協力してくださいました。
初めて天草まで来て下さったのが2023年
https://dolphin-lab.com/2023/11/20/post-4469/

その後、調査に協力したいと申し出てくださり、再び天草に来てくれたり、膨大な作業に取り組んでくださいました。https://dolphin-lab.com/2024/09/03/post-5249/

眩しいほど爽やかなメンバー!

そして新たな識別個体を複数発見したり、私が見間違えていた個体の修正にいたるもありました。やはり、1人の目ではミスが発生するものです。この調査のためにかけてくださった時間はもちろん、天草のイルカにこんなに気にかけてくださったことがとても嬉しかったです。彼らの協力なしには、成しえなかった成果です。本当にありがとうございました。
イルカのネーミングもしてくれました(*^_^*)

ばじる (No.115)
とわ (No.144)
ベア (No.155)
ちなみに No.177はこちらの背びれ ネーミングはまだです!

177頭のすべてのデータはちょっと多すぎるので全データのアップはしませんがご了承ください。
その後もゆるりと作業は続けていて、出産データなどを整理しているところです。

以上、調査報告①個体識別編でした