2024.1.29 イルカ調査レポート
天草のイルカたちは、秋から冬にかけて行動範囲がかなり広くなります。それをふまえて、当事業でのイルカの船上調査は、基本的には春夏にかけて行います。
さて現在、冬場の最中ですが、天草市からの要請によりイルカ捜索の調査を行いました。イルカが見つからない日もあるこの時期、結局「どこにいるのか」ということを把握するための調査です。
下記のカレンダーは、2024年1月のイルカ発見エリアを示したものです。
年明けは、通詞島沖 (A) や 国道海岸線沿い(B) といったエリアで安定して発見されていて、秋(冬)季の遠征は終わったような様子でした。
ところが、1/20の14:30便からちょっと発見場所が遠くなった傾向がみられたため、1/29に調査してみようということなりました。
1/29、朝8時から陸での調査を開始、発見できず
9:30に調査船を出航
しばらく探しながら操船をしていたところ、
10:06 口之津港沖での発見情報がまわってきました。
というわけで、結論としては、この日は通常の行動範囲での発見となりました。
イルカたちは、口之津港沖から南下移動のタイミング。
南西方向にゆっくりめのスピードで泳ぎ続け、 10:40頃に天草側に到着となりました。
ちょうど二江の素潜り漁師さんたちの”とさかのり漁”が行われているところ。
人とイルカの共生が根付いている、奇跡の風景です
( ;∀;)スゴイ
イルカたちのいつものパターンで、南下してから、しばらくのんびり休憩。
そして潮の流れに身を任せ、じわじわ~っと通詞島方面へ
朝は曇りがちで寒かったですが、この頃には晴れて少し温かく感じる陽気でした。
イルカの数は7~80頭ほどはいました。
全部はいないかな?という印象だったので、1/3くらいは北上していたのかもしれません。
イルカたちの秋(冬)季遠征のタイミングについて、トリガーになっている要素はまだわかりません。
また、いつも150頭ほどが一緒に行動するのが天草のイルカの特徴ですが、この時期は、どうやらグループが離散している可能性があるようです。
どのようなメンバーが、より長く北上しているのでしょうか。
有明海という限定海域ではありますが、まだまだわからないことがたくさんあります。
調査を継続することで、彼らの生態について解明されていくことは多いでしょう。
イルカ調査室の使命としては、生態解明のその先!
生態を理解することで終わるのではなく、それらのデータを活用することで「人にもイルカにも優しい海の実現」に貢献していきたいと思います。
ちなみに、カバー写真のサムネイルは、たまに撮れる奇跡の1枚!
カメラの技術ゼロなので、イルカの姿は素晴らしいのに全然それを伝えることができない私。
そんな私でも、たまに、ほんとにたまに撮れることもあります。この日の調査のときのです。
びしっとピントがあって、イルカの表情も質感もばっちり☆
2024年(自己満足レベル)暫定ナンバーワン(笑)
インスタグラムでは、イルカの写真メインでアップしていますので、ぜひご覧ください。
(技術はないですけど、それ以上にイルカの魅力でカバー!)
Instagramのアカウントは amakusa_dolphin です。
または、「イルカの聖地」で検索してみてください☆
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