2023.2月 イルカの身体に釣り糸がからまり、だいぶ弱っています。海ゴミの被害は深刻

2023.2月 イルカの身体に釣り糸がからまり、だいぶ弱っています。海ゴミの被害は深刻

現在、海ゴミ(おそらく釣り糸?)が体に絡まってしまっているイルカがいます。
おそらく、2023年になってからであろうと思われます。

2023.2.3 撮影

年明けに調査を再開したときに、「あれ?なんかケガをしているイルカがいる?」という感じで、なんとなく気が付いていました。しばらくは、写真におさめることができず、しかし目撃情報もちらほら聞かれていました。

2月になって、写真にとることができました。。なんて悲惨な・・・

2023.2.4 撮影

現在までに、体の左側と真上、後ろからの姿は撮れていますが、右側からの角度はとれていません。

2023.2.4 撮影

右側も含めて、背びれより前からぐるっと、身体を巻いてしまっているようです。
尻尾の手前も、切れ込みが入っています。ここは、なんとかほどけた可能性があります。

2023.2.4 撮影
2023.2.4 撮影

左側の背びれ前下方には皮膚がただれている?擦り剝けているような部分もあります

2023.2.26 撮影

背びれ前方は、かなり食い込んできています・・・

2023.2.26 撮影

肌の艶は、まだあります。ご飯は食べれているようです、でも

2023.2.26 撮影

このイルカはまだ成体ではないので、身体は成長していこうとします。糸はますます食い込んでいってしまうことは、明らかです。
仮に大人のイルカでも、常に前進して泳ぐ生き物なので、糸は後ろへ引っ張られてやっぱり、食い込んでいくことでしょう。

海ゴミの影響は、マイクロプラスチックだけではなく、こうした「釣り糸」や、「ゴーストネット」と呼ばれるものもあります。亀や海鳥も、この釣り糸や、漁網などの被害で苦しんでいます。海ゴミの46%が、このゴーストネットであるという調査結果もあります。ビーチクリーン活動をしても、本当にたくさんの釣り道具や、網があることを実感します。

きっと痛いでしょう

そして、きっと死んでしまうでしょう

野生動物である、天草のイルカ
この糸をほどいてあげることはできません。

たった200頭ほどの小さな個体群を守ってあげることができないなんて。
自分の子どもが、こんな風になっていたら・・・
母イルカや、友達イルカ、仲間のイルカもきっと悲しいでしょう。

どれだけ悲しんでも、ほどいて開放してあげることはできない、それがまた、つらいこと。

捨てないでください。
きちんと回収してください。
やれることを、しっかりやりましょう。